おいちゃん
職人を守る
少し重い話し。
読んだ方は友達と、『どう思う』かを語ってもらいたい。
何事も「普通」が良い。
普通とは当たり前の事を言う。
当たり前も思想的な解釈で揺れる部分だが、落ち着くところは「筋や道理」になる。
箱雅工房から5月号のへら鮒誌に警告とされる広告が出た。
これには大変深い意味があり、「事の成り行きに緊張感を持っているぞ。」と言うジャブなのである。
古い方ならご存じであろうが、へら鮒釣りは台湾では古くから行われていて、「日台親善釣り大会」などが行われていた事もあった。
韓国や中国で本格的にへら鮒釣りが行われるようになったのはここ十数年だろう。
へら鮒釣りは日本固有の釣りであり、先人達から積み重ねてきた釣り道具技術が最先端で、へら鮒釣りの魅力にとりつかれた者なら外人だって使いたくなるのは当然のことだ。
しかし、「ハンドメイド製品」と言うものは国内でもなかなか入手が難しく、日本国内の釣師だけでも好みの品を思う様に収集出来ない部分がある。
「買えないならば作ってしまえ。」
これが今回の事件の表面的な事だが、もう少し深い闇の部分がある。
有働風の万力が大量に出回っている。
値段もバラバラ。
バラバラの原因は大量に在庫を抱えた時に、現金化するために安価で放出する度に起こる。
この大量流出の裏にはグレーな思惑が存在している。
『日本の万力職人(ブランド)を価格で叩いて潰す。』と言う事。
実際固有名詞も本人はあげている。
そしてへら鮒道具を専門で扱う問屋さんのオリジナル商品の仕入れも食う。
最終的に自分を通して輸入せざるを得なくさせる事が目的。
問屋さんの名前はここでは言わないが、誰もが知っているへら鮒道具界の有名問屋だ。
「日本のへら鮒道具を潰してやる。」と言ってきたのだ。
竹竿作者の掛玉コピーも作られている。
見た目は相当な技術である。
鉄筆彫銘も寸分と狂わなく彫り、焼印や袋の落款も作る。
日本国内には入って来ていないが一線を越えている。
その内にネット上での中古販売で、無知な購入者を狙って来るのは目に見えている。
竹材まで扱いはじめ、そのうちに条件を言い始め弱味に付け込んで、職人から製品をサラって行く魂胆である。
輸入材料が悪いとは言わない。
購入する相手が宜しくないと言う事だ。
販売店は箱雅工房の広告を拡散しているので、この同一人物を排除の構えの様だ。
「ハンドメイド釣具なんて興味も無い。」方も沢山居る事であろう。
しかし現状から考えても、将来は ”へら鮒釣り道具の全て” が輸入品になる事だって考えられる。
ハリ、糸、ウキ、エサ以外は全て輸入品で、輸入コストが掛かり価格も高騰し、「こんなにカネの掛かる釣りならやらない。」と言う、極端だがへら釣り自体が日本から根絶する事だって考えられない訳ではない。
国内製品が有るからこそ、海外製品も有るのだ。
誰かが声をあげて言わなければ、水面下の話は結末が出てからでないと知られない。
しかしその時では手の打ち様が無くなるのが世の常。
箱雅工房の勇気ある広告決断に上記の補足をしてみた。
